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「漫画家のなり方」12

第3章 制作費や原稿料や著作権や契約書のこと

   その2 漫画の制作費は どこがどのように出すのか?

漫画家が、制作費に満たない原稿料に苦しんでいるだけでなく、漫画雑誌を発行する出版社も、構造的に赤字の操業を繰り返していて、漫画家に満足な原稿料を支払えない宿命を抱えている。

それでも、漫画の制作費は、どこがどのように持つのか、という問題には無自覚でいるわけにはいきません。

漫画の制作に必要なコストは、様々です。

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「漫画家のなり方」11

第3章 制作費や原稿料や著作権や契約書のこと

本章も、自分が、漫画の状況について考えるところをアップすべく書きためていたものですが、このあたりもまたまた、佐藤秀峰さんがご自身のウェブサイトで、同じ主旨のよりいっそうリアルな話を描いて下さっています。
「漫画制作日記」ページの、2009/3/28の「漫画貧乏」から始まる文章他で、読むことが出来ます。ご覧下さい。

序論で申し上げたように、本来書きつづろうと考えていた順番を変更しました。
この第3章と前の第1章~第2章は、本来は、本論の最後に雑感のように書き記すつもりでしたが、考えるところと、必要があって、まず、最初にこの第1章~第3章を配しました。


   その1 原稿料は 漫画の制作費なのか?

      1 制作にかかるお金

紙とペンがあれば漫画は出来る・・・と、理想的なお話とは別に、商業ベースに耐える漫画作品を完成させるためには、お金がかかります。
漫画家自身が生活してゆけるだけの生活費(それを漫画家の人件費と言っても良いでしょう)や、画材代、仕事場の家賃、光熱費、スタッフさんの人件費、色々なことにお金がかかります。そのお金は、どこから捻出し、どこでまかなえばよいものなのでしょう?

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「漫画家のなり方」10

第2章 「紙の雑誌に代わるもの」の可能性

本項の文章は、自分の経験と、見聞きしてきたことをもとにつづってアップの用意をしていたものですが、佐藤秀峰さんがご自身のウェブサイトで、同じ主旨の、よりリアルな話をさらに詳しく書いて下さっています。
「漫画制作日記」ページの、2009/3/28の「漫画貧乏」から始まる文章他で、読むことが出来ますので、どうぞご覧になって下さい。

前章で、仮説として紙の漫画雑誌の限界についてつづりました。
誤解の生じないように表明しておきたいのですが、本論執筆現時点で、「紙媒体」であることが限界であると考えるのは、「漫画雑誌」に関して、です。

漫画の単行本に関しては、紙の単行本であるべきだ、という立場です。
その、単行本に関しても、色々考えるべき点はあります。
そのことは後に機会を改めます。


   その1 「インターネット」「ウェブ」というシステムについて

新作漫画の発表の場としての紙の漫画雑誌が、今のあり方でいられなくなるとします。
それでも、新作漫画の発表の場は必要です。

どういう手段、どういう媒体が、それをできるのか?

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「漫画家のなり方」9

第1章 漫画雑誌の時代の終焉

   その4 漫画に必要な様々なことをどのように確保するのか

本章は、漫画雑誌は無くなるかもしれない、あるいはことによっては無用と言える状況が訪れるかもしれないと仮説して述べています。

漫画の状況に過渡期が訪れ、漫画雑誌というシステムが崩壊し、新しい仕組みが定着する時があるとします。
どのような新しいシステムが定着するにしても、ここまでに本章で列挙したような、多くの「漫画雑誌に付随していた有効なシステム」は、何らかの形で必要になるはずです。
そのことに意識的であるべきです。

漫画雑誌のシステムが崩壊し、それに付随していた有効なシステムも道連れのように崩壊してしまう前に、一定以上の数の自覚的な人が、「そののち」を考えるようになり、漫画雑誌に付随していた有効なシステムの「救出」をできるかどうかが、漫画にとっての分かれ道となるはずです。
それをどのように新しい仕組みのなかで確保し、定着させて行くべきかを、多くの人が意識的に考える必要があります。
それを、誰が、意識的に行うのか。
そのためにはコストが生じますが、では、誰がそのコスト負担をするのか。
そうした課題が生じるはずです。

次章は、本章で述べた漫画雑誌の終焉という仮説とともに、もうひとつの「仮説」として、雑誌に代わる新しい「漫画発表の場」としてのシステムがどのようなものであり得るのか、について書きます。


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「漫画家のなり方」8

第1章 漫画雑誌の時代の終焉

   その3 漫画雑誌が果たしていた役割

      6 作画アシスタントの紹介をしてもらえた

連載で漫画を描くには、多くの場合、人に手伝ってもらうことが必要です。
そのための人材、作画のアシスタントスタッフを探すのがひとつの大仕事です。

技術がある、あるいは技術を身につけるだけのやる気があるスタッフさんを探すことは、なかなかたいへんです。
技術がなくてもやる気がある、という人を、その場合は、技術を伝え、作画アシスタントをしてもらえるようになるまでの、物理的時間的コストがかかります。
スタッフ探し、スタッフの養成は、漫画家にとってもっとも重要なことのひとつです。

雑誌で連載をするとなると、その雑誌の編集者や編集部が、かなり積極的にアシスタントスタッフの人材探しに協力してくれます。

例えば、その雑誌に持ち込みにきた新人さんの中で有望な方がいれば、そうした方にお声がけして、作画スタッフ候補として漫画家さんに紹介してくれる、ということをしてくれます。

この人的コネクション機能、も、漫画雑誌編集部が現在のままでいられなくなったら、崩壊し、再編成となります。

そうなれば、漫画を生産している漫画家さんの仕事場の人材的基礎も揺らぎます。


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「漫画家のなり方」7

第1章 漫画雑誌の時代の終焉

   その3 漫画雑誌が果たしていた役割

      5 デザインや製版 もろもろの作業のコストと労力を雑誌が負ってくれていた

漫画が、漫画の体裁を整えて読者さんのお手元に届くには、編集者以外にも多くの方のお仕事を必要とします。


デザイナーさんに、作品のタイトルロゴを作っていただき、トビラと言われるタイトルページのデザインをしていただかねばなりません。
単行本になるのであれば、さらにデザイナーさんの活躍が必須です。

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「漫画家のなり方」6

第1章 漫画雑誌の終焉

   その3 漫画雑誌が果たしていた役割

      4 編集者自身が果たしていた役割

編集者と、もめる時もありましょう。そうした時に、うるさいこと言われずに自由に描けたら良いのになと思うこともあります。

しかし、ここにも、現在の漫画のひとつの特徴が関係してきます。

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「漫画家のなり方」5

第1章 漫画雑誌の終焉

   その3 漫画雑誌が果たしていた役割

      3 漫画家に締め切りを与えることができた

締め切りの存在に関しても、多くの功罪があるはずです。
締め切りは、漫画家に圧をかけ、生み出される作品に熱を込めるという役割において、大切なものです。

日本の漫画がここまで大量に生みだされ、そして高品質になったのは、労働基準法的観点あるいはグローバルスタンダード的労働観あるいは西欧的バカンス当然取るぜ的世界から見たら、狂気のような週刊連載システムのなかで、それでも漫画家さんたちが文字通り命を削って作品を生み出してきたことと密接な関係があります。

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「漫画家のなり方」4

第1章 漫画雑誌の終焉

   その3 漫画雑誌が果たしていた役割

赤字の漫画雑誌。それを、出版社が頑張って、未来永劫、出し続けてくれるならば、心配はありません。けれど、そんなことは無いはずです。

小学館「週刊ヤングサンデー」は、2008年になくなりました。いまだに、なぜ、「ヤンサン」が、「ヤンサン」だけが無くなったのかの、本当の小学館の意図はわかりません。

「赤字収支が続き、経営上の判断をせざるを得なくなった」との表明がありましたが、ならば、なぜ、「ヤンサン」だけなのか?「ヤンサン」を休刊したことで、小学館の漫画雑誌の経営収支は、黒字になったのか?

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「漫画家のなり方」3

第1章 漫画雑誌の終焉

   その2 なぜ雑誌をなくせないのか

漫画雑誌は赤字で、多くの場合、出版社の経営を圧迫している。
ではなぜ、出版社が、赤字で、数字的には出版社自身の経営を圧迫している漫画雑誌をなくせないのかといえば、それはひとえに漫画家、を含めた、漫画のためです。

赤字であろうと、資金を使って、売り上げを出して、そこから漫画家への原稿料をはじめとする漫画家の生活と、雑誌掲載の後に大きな利益を会社にもたらすと期待される単行本のための作品の確保、を、維持出来るようにしなければなりません。

漫画の新作発表の場がなくてはいけません。そうしなければ、漫画単行本の売り上げにもつながっていかないわけです。

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「漫画家のなり方」2

第1章 漫画雑誌の終焉 

   その1 漫画雑誌はもう・・・

本論執筆時点で、まだ、漫画雑誌が世から姿を消してしまっているわけではありません。
しかし、可能性としてこの先、漫画雑誌が今まで果たしてきた役割を終えることは、ありうることだと考えます。そして、それが起こるとしたら、予想出来なかったような早さで起こる可能性もあります。

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「漫画家のなり方」1

――――――――――――――――――――
随時更新。
長文になります。項目ごとに書き綴る形で、断片的にアップしてゆきます。
また、削除変更訂正追記を、随時おこないます。
ブログカテゴリー(「コラム分類」)「漫画家のなり方」を選択いただいて、連ねて読めるようになります。
――――――――――――――――――――


第0章 はじめに

   その1 「漫画家のなり方」を書くことについて

自分は今、漫画を描くことを職業として名乗っていて、自分の描く漫画を、不特定多数の漫画購入読者に読んでもらうことができます。
それは、漫画を描き続けて、たどり着きたかった場所、立ち続けていたい場所です。

自分が「漫画家」という職業に就いている間に、漫画を描いてゆくことと共に、もうひとつ、やっておきたいことがあります。
それは、縁あって知り合うことになる、「漫画家になりたい」と思っている人に対して、何か少しでも助けになりたい、ということです。

「漫画家のなり方」と言えるようなことは、自分の見知る限りの、漫画家になりたいという人に対して、ことあるごとに話をしています。
それを、実際に見知った、限られた数の人にアピールするエネルギーを費やすならば、その同じエネルギーで、不特定多数の同じ現状の人に届けることが出来るのではないか、と考えたのが、本論を書き始めた動機のひとつです。

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#42 「日本沈没」最終15巻 発売

もっと画像とか添えるといいですかね?

「日本沈没」最終15巻、発売となりました。
割と多めの加筆をし、描き切ったと言えるリズムに整えました。

ようやく完了。みなさまにお届け出来ます。

最終ページの「完」の添え句があのようになっているのは、小松先生の原作にならってのものです。

また30年後くらいに、映画になって、漫画になって・・・とかあったらステキですね。

応援下さったみなさま、本当に有り難うございました。

どうぞお目通し下さい。

ひとまず、お知らせと、ごあいさつまで。

#40 まずは「モーティヴ」

 2009年、まずは、少年画報社「ヤングキング」誌、
2月9日(月)発売、第5号より、「モーティヴ 機械仕掛けの神サマ」の
掲載からスタート、とさせていただきます。

モーティヴ08第5話



 昨年、不定期でシリーズ掲載とさせていただいていましたが、
同5号より、以下、毎号連載で開始します。

 崎谷君、桜田さん、青春中です。
ふたりの元気を取りこぼさぬよう、丁寧につづります。
掲載期間(作品の長さ)が決まっているので、安心と緊張をバランスよく
維持して描いていきたいです。

 誌面にてお目にかかれることを、楽しみにしています。

#39 抱負を訂正!? 

 前項にて、身の丈に合わない、大仰な抱負を、いけしゃあしゃあと
ぶち上げたことを恥じているこの数日、新年の抱負を訂正しようかと
考えております。
 身の丈に合った、本当の今年の抱負!!


 「床にはモノを置かない!!」


 スタッフの皆様。今、置いてあるものは見逃して下さい(徐々に減らす努力をします)。
 僕が新しく何か買ってきて持ってきて、床にモノを置いたら、言って下さい。
 
 「床にはモノを置かない!!」って・・・。

(逆ギレしたりしてな・・・)

#38 年頭に/物語を描き続けることの抱負 

 皆様、新年あけましておめでとうございます。

 年末年始の新聞やらを見ていて、世の大変さに目を丸くするばかりでした。
 色々なことが「雇用」や「貧困」の問題として取り上げられていました。

 例えば、

 「年収200万円にも満たない労働者層の困難」とか、
「いつ解雇されるかわからない不安にさいなまれて」といったことが。

 あ、そういえば、連載完了の拙版「日本沈没」に寄せて、多くの感想をいただき、ありがとうございました。

 つながるかなあ?上の話・・・

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#37 「日本沈没」連載完了/御礼 

 みなさまこんにちは。ちょっと人的物理的いろいろで、ホームページの刷新そしてブログ(コラム)更新、滞っております。ご容赦下さい。
 
 さて本題。 

 本日発売の「週刊ビッグコミックスピリッツ」、
09年4/5合併号掲載の第130話をもって、「日本沈没」、
最終回、連載完了となりました。ジャスト3年間です。

 ありがとうございました。

 そろそろ認めざるを得ないことでありますが、自分、
「最終回描き切りべた」ですね。

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#35 編集者/出版社への「ネガ」を、なるべく自分が言わないようになってしまった理由

 2回続けて、「漫画を描くこと」そのものからほんの少し離れた「漫画のこと」になってしまいます。

 ご存知の方が多かろうという前提で以下、書きます。

 漫画家の雷句誠さんが、小学館(そして実質的に「週刊少年サンデー」編集部と、その編集者)を提訴しました。
 
 こちらです
(リンクの可否が、ご本人のブログで確認出来なかった(と思う)ので、ひとまず無許可にてリンク張ります)

 あらゆる意味で、無関係なことではないので、現時点での自分の見解を書きます。

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#33 「モーティヴ」新シリーズ

モーティヴ08予告カット








告知遅くなりました。すみません。
勝手にライフワークの「モーティヴ」、新シリーズの
掲載開始です。

少年画報社「ヤングキング」08号、08年3月24日発売号より、
シリーズ(たまに載ります)掲載にて、
なつかしの崎谷くん桜田さんに再々登場いただき、
始まります。

今回は、まだ、動くオートバイが出てきません。

どうかお楽しみにご覧ください。

#32 「ダービージョッキー」文庫版刊行/加筆に関してのお知らせも兼ね

 とっくに新年あけてしまいまして、本年もよろしくお願いいたします。

 初の週刊レギュラー連載である「ダービージョッキー」が、
小学館文庫にて文庫版として刊行されます。

 2月15日(金)に第1集/第2集の同時発売、
3月15日(土)に第3集/第4集の同時発売、
以後、毎月15日に1巻ずつの発売で、全11冊の刊行です。

 全11冊という形態は、オリジナルのヤングサンデーコミックスの
巻数が全22巻でして、それを収まりよく二冊で一冊の形にした故です。

 1集の、巻末のエッセイは、大好きな漫画家さん、
藤田和日郎さんに書いていただきました。

 至福です。
藤田先生、ありがとうございました。


 本サイト、また文庫版のオビ等に謳ってありますが、
加筆/増ページ等の作業を行いました。
ダービー/キャプチャ


 
 


 その、加筆/増ページに関して、読者様からお尋ねをいただきました。
可能な範囲で、お答えしたいと思います。

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#31 タダ酒ぶるまい 大西信之氏個展にプチ参加

 映画「王立宇宙軍」のタイトルバックを手がけられた画家、
大西氏イラスト


大西信之氏の個展に、一色始め、縁ある作家さんともどもプチコラボ乱入させていただきます。

 新宿です。

 ひとまず詳細、こちら
         さらにこちら(会場/ACT 5)をご覧下さい。

 大西氏とは縁あってお付き合いがあり、今回、共に関わりの深いモティーフを
元に別個に作品制作をしていたことから、氏の個展のスペースをお借りしての
コラボレーションのご提案をいただきました。

 モティーフに関しては、「古い建築物」とだけ申しておきます。

 一色はじめ、「ビッグコミックスピリッツ」本誌/増刊に掲載の作家さん

大瑛ユキオさん(最新掲載「スピリッツ増刊Casual」2006年6月1日号『ハイヒールにしな』)

元町夏央さん(最新掲載「週刊ビッグコミックスピリッツ」2007年35号『熱病加速装置』)

朱戸アオさん(最新掲載「スピリッツ増刊Casual」2007年2月15日号『ゲームボーイズ』)

 との4名で、漫画原稿展示の形で乱入します。


 で、展覧会恒例、初日オープニングパーティーを催します。
分量に限りはあると思いますが、タダ酒振る舞いでお待ちしておりますので、
ご興味をお持ちの方はぜひお越し下さい。

 10月22日(月曜日) 夕方18時より20時のスケジュールです。

 「どなたでも構いませんのでお越しいただきたい」と大西氏も申しております。
大西氏のファンの方始め、一色の読者さま、また「スピリッツ」にて
大瑛さん/元町さん/朱戸さんの作品をチェック済みの方は「スピリッツ」の
次代を担う三氏にサインをもらっておくなら今のうちです。
 
 当日はもちろん大西氏/一色/大瑛氏/元町氏/朱戸氏ともに
会場におります。
 ぜひお越しいただき、お声をおかけください。


 それから、別の日程で当地にて「ギャラリートーク」なるものを
行うそうです(人ごと的書き方でゴメンナサイ)。

 10/27(土曜日)16:00 Start 大西信之VS一色登希彦 

らしいので、こちらも冷やかしにお越し下さい。

 お待ち申し上げております。

#30 ノリック

 あまりのことに、言葉の綴りようもないけれど、
書き記さない訳にもいかない。

 ノリック/阿部典史選手が亡くなったニュースを先ほど知った。
サーキットではなく、公道上での事故だとのこと。

 事故の原因も状況も、今はどうだっていい。

 どれだけ愛されるべき/惜しまれるべき人であったかは、
今さら僕が書き連ねることでもないだろうから、
自分にとってのノリックという存在について少し記そうと思う。

 
 僕の漫画家としてのキャリアの最初期からをご存知の
数少ない方はご記憶かも知れません。
 97年終盤に小学館「ヤングサンデー」誌増刊号に前後編で掲載した
阿部典史、いややはりノリックと呼ぶ、ノリックのストーリーが、
今の自分につながる、本当に大切な自身最初期の作品です。

 当時からのオートバイレースファンならば誰もが知っている、
伝説の96年鈴鹿日本グランプリでのノリックの初優勝に感動し、
触発され、描いたストーリーでした。

 ノリック本人に何度も取材をさせてもらいました。

 僕自身の未熟故に、何度も何度もネームを
描き直すことになり、あわや企画/掲載自体が無くなりかけた
時期もありました。

 「これが実現しなかったら、自分の漫画家としての
今後はありえない」、と、まさに優勝した日本グランプリに
臨んだ際のノリックの心情に自分を重ねる思いで
叶えた企画でした。

 完成したストーリーを、当時いくつか並行して存在した
他の「阿部典史物語」漫画と比べて、ノリック本人が
とりわけ気に入って褒めてくれたことが、自分にとって
大変な励みになりました。

 残念ながら前後編という短さ故、単行本化はなされていませんが、
このノリックのストーリーの好評を受けて、同じく実在の
グランプリライダーを描いた「ライド・オン」の
「ヤングサンデー」本誌への集中連載/好評を経て、
長期週刊連載「ダービージョッキー」の連載へと繋がるのです。

 センチメンタルな表現であることを承知で言えば、
ノリックは僕を漫画家にさせてくれた、僕が漫画家になる力を
与えてくれた、かけがえのない恩人であり、本当のヒーローでした。

 
 加藤大治郎が亡くなった時と、同じことを思い、
同じことを表明しようと思います。

 ノリックが僕に/僕等に与えてくれたものに対して、
僕はまだ全然お返しが出来ていません。
 
 お返しに代わることとして、やはり僕は、日々、
悔いなく楽しく生きて行こうとする以外にない、と
思います。

 悲しんだり、悔しがったり、もっと言葉にならない感情に
まみれてしまうのは、ご家族はじめ、身近でノリックと日々を過ごした
方々にこれから引き受けていただくしかないことだと
思います。

 ノリックのファンだった者/ノリックをヒーローであると
感じていた者としは、
ああそうだ・・・その中で1番世界に知られているのは、
バレンティーノ ロッシではないですか・・・
そういう者としては、

 悔いなく楽しく生きて行こうとすることで、彼に
報いたいと考えます。
 ロッシよりも楽しく生きなければそれは叶わないのだから、
大変な課題だ・・・
 やりがいがあることではないですか。

 僕はそのように思う。
 
 さっき涙も流した。

 しっかり日々を生きたいと思う。

 死んでも絶望的になどならない、と決めておく。

 ノリック、ありがとう、と

 言っておく。

 キミのことずっと忘れないよ。 「超」マジで忘れないよ。

#29 「コミックヨシモト」にて

 とか言ってたら(#28)、入れ違いのタイミングで
大きくメディア発表&配信がなされたので、我々アトリエモーティヴからも
公式に告知いたします。

 「ヨシモトブックス」発行の新創刊漫画雑誌
「コミックヨシモト」に、
 原作:島田紳助さん、
 漫画:高田桂/アトリエモーティヴで、創刊号より

 「いつか見た島」

を連載開始します。

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#28 「アトリエモーティヴ」よりごあいさつ

 こんにちは、一色です。
 前回の更新は、年末の「三宅島言いたい放題」コラムではないですか。
予想通りブログの体は全く成しておらず、面目ございません。

 さて、このたび思うところあって、
当コラム及び母体のホームページのタイトルであった
「ロデオドライブライブ」を更新し、新しい看板をかけさせて
いただくこととなりました。

 これまで通り、「漫画家一色登希彦」の公式サイトであるとともに、
加えて、一色登希彦主宰「アトリエモーティヴ」の公式サイトと
させていただきます。

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#27 オートバイレースシーン雑感 「三宅島オートバイレース」に驚きつつ

 2006年が終わろうとしています。
1年の締めくくりに、乗るのも観るのも大好きな
オートバイレースに関して書き連ねます。

 今回書こうと思ったきっかけは、今月26日に報じられた、
「三宅島で公道オートバイレース」のニュースです。
 それだけでも驚いたのに、実施案の中に、
「125ccクラスでレースを行う」とあったので
またビックリ。
「え、DE耐!みたいなものをやるの!!??俺も走りたい走りたい!」と
例によって一瞬浮き足立ったあと、
そんなノンキなリアクションをしているような
案件ではないように思い始めました。

 これは、日本のオートバイレースシーンの、
大きなチャンスで、同時に大きな危機なのでは
ないだろうか・・・?

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#26 F1日本グランプリ観戦の記

 10月8日(日)決勝、鈴鹿サーキット、F1第17戦日本グランプリ、観てきました。

 結果ご存知の通り。思いもよらぬミハエル シューマッハのリタイア、フェルナンド アロンソの優勝で、最終戦ブラジルを前に、再度の形勢大逆転になりました。

 レースの直後からずうっと頭を回る思いは、やっぱり数日経ってもそのままです。

 すなわち、最終戦を、なんのわだかまりもなく、最高にワクワクした思いで観るためには、(少なくとも僕にとっては)鈴鹿はあの結果であるべきだった・・・。
 「その手(?)があったか・・・」と。

 最初シューマッハのリタイアを見たときには思いもよらぬ感想なのですが。
 
 神様は平等だなあ・・・という言い方に頼ってしまう以外に適当な表現が見当たりません。

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#25 誰も言わんからもう俺が言う/ツインリンクもてぎでのMotoGPは面白くない

 ツインリンクもてぎのMotoGPに今年も行ってまいりました。
 常々漠然と感じていて、しかしサーキット自体に思い入れもあるし恩義もあったりで、言葉にはしないでいましたが、コップの水があふれそうなので言ってしまおう。
 お金を払って観戦しているのだから、言う権利もあると思う。

 ツインリンクもてぎでのMotoGP(もしくは500ccクラス時代も含め、最高峰クラスのレース)は、面白くないです。

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#24 「百聞」も「一見」もせねば/F1イタリアGP シューマッハのラストラン観戦記

 超ひさしぶりのコラムです。ちょっと遅い夏休みをいただき、イタリアに遊びに行って来ました。目的地は、北イタリア、モンツァサーキット、F1イタリアグランプリ(06年は9月8~10日の週末)の観戦です。読者様からリクエストも頂いたので、観戦記を簡単に書き連ねようと思います。

モンツァ 表彰式なんとかたどり着いた表彰式

モンツァ 記者会見あとから詳しい内容を聞いた記者会見

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ブロマガ【東京脱出】

ブロマガ価格:¥ 715(ひと月分につき)

紹介文:【東京離脱】は、ひと月分の記事を715円で購読出来ます。
2011年「3月分」と「6月分」そして7月以降の分をすべて「7月分」としてアップしています。

ブロマガ記事一覧

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「漫画家のなり方」おすすめ文献

複数エントリーをひとつの
エントリーにまとめ
おすすめ文献
してみました
根拠をもっておすすめできる
漫画の技法書等をご紹介しています

著作(試し読み可能)

電子書籍サイトeBookJapan 漫画onWebにて多くのページを試し読みしていただけます。ご購入検討の方はどうぞご覧ください。

「水使いのリンドウ」
全3巻


「Dust to Dust
~はじめの1000マイル~」

作品コメントはこちら

「九段坂下クロニクル」

現存する、九段下ビルと呼ばれる建物をモティーフにしたオムニバス
作品コメントはこちら

「モーティヴ ー原動機ー」
シリーズ 既刊0巻~4巻

「日本沈没」
全15巻


「ダービージョッキー」
文庫版全11巻
ヤンサンコミックス版全22巻

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漫画家のなり方
継続中。長い長い。「第0章」よりどうぞ。下に目次一覧もあります。

  

「漫画家のなり方」
  目次一覧

第0章 はじめに

/その1 「漫画家のなり方」を書くことについて

/その2 もうひとつの 本論の執筆動機



第1章 漫画雑誌の終焉

/その1 漫画雑誌はもう・・・


/その2 なぜ雑誌をなくせないのか

/その3 漫画雑誌が果たしていた役割
//1 雑誌で必ず毎回新作漫画が読めた
//2 漫画の週刊生産は困難なのか?

//3 漫画家に締め切りを与えることができた
//4 編集者自身が果たしていた役割
//5 デザインや製版 もろもろの作業のコストと労力を雑誌が負ってくれていた
//6 作画アシスタントの紹介をしてもらえた

/その4 漫画に必要な様々なことをどのように確保するのか


第2章 「紙の雑誌に代わるもの」の可能性

/その1 「インターネット」「ウェブ」というシステムについて

/その2 既存の大企業がうまくいっていないようにみえること

/その3 インターネットは個人のメディア そして漫画も



第3章 制作費や原稿料や著作権や契約書のこと

/その1 原稿料は 漫画の制作費なのか?
//1 制作にかかるお金
//2 原稿料とは? その他必要なお金のことも
//3 誰も 「原稿料だけではやっていけない」と教えてくれなかった
//4 「二次使用」で得られる(かもしれない)お金


/その2 漫画の制作費は どこがどのように出すのか?

/その3 「契約書」には しっかりと目を通して下さい

/その4 著作権の知識を身につけましょう

/その5 ならば漫画はもう分業でもよいか?


第4章 再度 本論執筆にあたり

/その1 「無駄に過ぎ去る日々」と「なんとか積み重なる日々」の違いについて

/その2 漫画家になりたいのに、なれない人が多すぎる
//1 なにかが間違っているのではないか?
//2 余裕あんなぁ みんな/「才能神話」に飛び蹴りを


/その3 「姿勢」について 技術論以外のすべてのこと

/その4 キミには才能はある! あとはモノを考えるだけ

/その5 漫画家になりたいと思う前提として


第5章 “漫画家”になるのか、“漫画を好き”でいるのか

/その1 漫画を好きでいるための みっつの方法

/その2 ひとつめの方法 読者でいること

/その3 ふたつめの方法 趣味で漫画を描くこと


/その4 漫画家の定義

/その5 みっつめの方法 漫画家になる とりあえずおすすめできません

/その6 それでも“漫画家になりたい”と思ってしまった人へ



第6章 技術論としてのおすすめ文献 10プラス1
/1 「マンガの創り方 誰も教えなかったプロのストーリーづくり」
/2 「石ノ森章太郎のマンガ家入門」
/3 「快描教室 マンガの悩みを一刀両断!!」ほか 菅野 博士(菅野 博之)さんの漫画技術関係の著作
/4 「ベストセラー小説の書き方」
/5 「書きたい!書けない!なぜだろう? 」(夢を語る技術シリーズ)
/6「ファンタジーの文法 物語創作法入門」 (ちくま文庫) 著者/ジャンニ・ロダーリ 窪田 富男(訳)
/7 「映像の原則 ビギナーからプロまでのコンテ主義」(キネ旬ムック) (単行本)
/8 宮崎駿さんの絵コンテ
/9 「新インナーゲーム 心で勝つ!集中の科学」
/10 本論「漫画家のなり方」
/11 あらゆる長編ストーリー漫画単行本の第1巻と長編ストーリー漫画作家の読み切り漫画の短編集
/12 文献を読んでいただくにあたって


第7章 漫画家に なりたい人 なる人 なれない人 ならない人

/その1 なりたい人

/その2 「本当に苦しい」段階を経て、「なる人」になります


/その3 漫画家になれない人
//1 あいさつが出来ない 目を見て話が出来ない
//2 知識の多さだけで自信をもってしまっている
//3 批判することで自己形成してしまっている
//4 手数より口数が多くなっている

//5 ブログで、好き勝手に「ネガ」をひけらかしている
//6 漫画以外の「好きなこと」をひけらかしている
//7 「タダでもいいから載せて欲しい」と言ってしまう その発想は地獄の門の入り口 それを口にしてしまうことは仕事をする者として万死に値する
//8 プロですらないのに「自分がやりたいのはこのジャンルだけ」と言ってしまう


~インターミッション~
/著作権の文献 ご紹介


//9 明日もやはり描かない
//10 こんなに描いたのになぜダメなんだ、と言ってしまう
//11 例えば、絵がうまい 絵がうまいだけ
//12 昨日/先月/去年を思い返してみて、何にも変わっていない

//13 何にも変わっていないことを、自分以外の何かのせいにしてしまう
//14 感情をあらわにしすぎる
//15 やせ我慢が出来ない
//16 「こんなこと、漫画家になれるかどうかとは関係ないでしょ!?」と思ってしまう 口にしてしまう
//17 「わかってるよ そんなこと」と思ってしまう 口にしてしまう
//18 “載らないと死んでしまう、読んでもらえないと生きてゆけない” というわけではない人


/その4 ならない人

/その5 年齢について


第8章 最初の漫画 最初の1作を描いてみる

/その1 とにかく描き上げる

/その2 嵐のように襲い来る、万能感と無力感

/その3 恐怖 「描き上げたくない病」


/その4 誰も言っていないのに、勝手にダメだとか言わない

/その5 完成 おめでとう!

/その6 ホントにその第1作目の漫画は、素晴らしい。ステキです。

/その7 他人に見せる 出版社、漫画雑誌編集部に持ってゆく


/その8 編集者のどんな対応にもビックリしない

/その9 そのまま雑誌に載る場合

/その10 何作か描いて、雑誌に載る場合


/その11 付記 「ネーム」とは?


第9章 最初に雑誌に載るまで

/その1 編集者とのやり取りが再度始まる

/その2 自分の中の「よいイメージ」を絶対に守り通す

/その3 よい打ち合わせとは?

/その4 打ち合わせを何となく持ち帰らない

/その5 直せと言われたら、その場ででも直すつもりで


/その6 編集者とのやりとり しっかりね

/その7 感情を荒げる利点は少ない

/その8 転んだ時にタダで起き上がっていては 死にます

/その9 ここでも嵐のように襲い来る、万能感と無力感

/その10 雑誌に掲載されていることをイメージする

/その11 ここでも、とにかく描き上げる


/その12 最初に雑誌に載る、いくつかのパターン そのことにどうしても言及したい いくつかも含めて

インターミッション 2
/デジタルとコンピュータのこと おすすめの本


インターミッション 3
/良い本が どんどん在庫切れや絶版だ 絶句



第10章 雑誌に1本載った ここから先に進む時の覚悟

/その1 まだ、本論の定義での「プロ」ではありません

/その2 ブログ 連絡手段の必須として


/その3 喜んで席を譲る連載作家はいません サバイバルだぜ

/その4 速く たくさん 描くことでしか手に入らないことがある

/その5 描きたいペース 描きたいスタイル


/その6 プロになって そののち10年後もプロでありたいかどうか

/その7 死守するものを定める


/その8 雑誌の枠内やジャンルの枠内で作風をつくってしまう危険について


第11章 プロになりたいと思う かどうか

/その1 自分の「名」で「生き死に」をしようと思うかどうか

/その2 「エンターテインメント」の、日本語訳 わかりますか?


/その3 読み手のために漫画に仕えることと それが自分のためであることの一致

/その4 不安なのは、みな、同じです


~インターミッション 4~

/その5 アシスタントについて またはプロ以前の時代について

/その6 “漫画家のアシスタント”は “不本意”だが“みじめ”ではない


/その7 付記 漫画家がアシスタントに手伝ってもらうということ


第12章 アシスタントの日々になすべきことについて

/その1 生きてその仕事場を出る


/その2 ものを考えましょう 人に自分を委ねてはならない

~インターミッション5 おすすめ文献 さらに~
/一冊目 「人体のしくみ」
/二冊目 「ブックデザイン」
/三冊目 「デザインの自然学」


/その3 いちど自分のいままでのスタイルがすべて崩れます ビックリしないように

/その4 モノとお金以外のすべてを盗む

/その5 漫画家さんの振る舞いの全ては参考になる とにかく学ぶ

/その6 他者の作品制作に全霊で仕え、力は使い切り、しかし疲れずに帰る

/その7 漫画/漫画雑誌をたくさん読む 好き嫌いや批判を脇において

/その8 仕事場で我を出さない 感情で仕事場の空気を揺らさない その仕事場の空気はタダじゃねえぞ

/その9 自分の不満の表明のためにふてくされてはならない

/その10 人の漫画の手伝いをして、漫画を描いた気にならないようにする

/その11 仕事の合間は「お休み」ではないです 漫画を描く 描く準備をする

/その12 月に2本以上ネームを描いてください

/その13 漫画家は、ホームを通過する特急電車 アシスタントはホームに立つ人

/その14「引き出しを増やす」のウソ 脳の「インプット」と「アウトプット」について

/その15 代案を出せて初めて「批判」と言える

/その16 否定の言葉でしゃべらない タメ息などつかない しゃべりすぎて気持ちよくなっちゃったらいけない

/その17 自分を大きく見せてもしかたない(尊大さのワナに気をつける)

/その18 自己卑下のワナに気をつける(小さく見せてもしかたない)

/その19 編集者/雑誌/読み手をバカにした時点で、バカは自分です

/その20 テレビが「表現媒体」ではなく「広告」であることについて

/その21 幸せそうな人を 「幸せそうでいいよね」と思う想像力の欠如と決別する

/その22 死なない程度に、たくさん恥をかき、傷付いていい

/その23 アシスタント時代に太ったりやせたり眠れなくなったり腰痛になったり 心や体を悪くしている場合ではないです

/その24 目くそ鼻くそ同士でギスギスしない

/その25 アシスタント仲間をライバルにしない 仮想敵は少し高めに設定する

/その26 アシスタント仲間を戦友にする 孤立してはならない

/その27 「プロのアシスタント」について

/その28 漫画家の重力 人の仕事場の引力

/その29 漫画家の寝首を掻く(ホントに殺しちゃダメだよ)

/その30 いま 「どうぞ連載を」と言われたら 自分自身のようなスタッフに手伝ってもらって 月に1本 週に1本 漫画原稿を仕上げられますか?

/その31 いま描いている漫画やネームは そのまま雑誌に載って 他の作品と渡り合えますか?

/その32 少し余談 今だからこう書ける 許してあげて欲しい「漫画家の挙動不審」あれこれ

/その33 仕事場を辞めること あ、それから、お金ありますか?


第13章 絶対に漫画家になれる「漫画家のなり方」教えちゃいます


番外編 印刷会社さんに「社会科見学」(また長文です)

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