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一色登希彦 ブログ / 三重県の小さな町に在住 現在は飲食店に従事 漫画描いてました

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「漫画家のなり方」13

第3章 制作費や原稿料や著作権や契約書のこと

   その3 「契約書」には しっかりと目を通して下さい

商売や、お金のやり取りに関して、誤解や見解の相違を防ぐために存在するのが、契約であり、契約書です。

すでに複数の単行本を出している漫画家さんですら、この「契約」「契約書」に関して無自覚でいることが多いです。
それを痛感することが、最近何回もあったので、本項を書きます。




単行本が出ることになると、「出版契約書」にサインをし、契約をします。

通常は、単行本が出版・発売・発行される以前に契約はなされることが正しいはずですが、必ずしもそのようなことばかりではなく、むしろ、単行本発売直前、あるいは単行本発売の後、おそろしいパターンになると、契約書は渡されないまま、「慣例」にのっとってやり取りが行われる、ということもあります。実話です。

渡された契約書に、そのままサインしなければならない、ということはありません。渡されたものは、契約の一方の側でしかない出版社側から提案された、「単行本の出版契約書の案」です。
きょうび、もし、「いいからそのままサインすれば大丈夫」という言い方をしてくる、あるいは無言のプレッシャーをそえてくる相手であったりしたら、なおさら気を付けて、きちんとものを考えて下さい。

気になる箇所は、たずね、必要であれば修正してもらい、さらに必要であれば、契約書は自身で用意して、相手に提示しても良いのです。
そのためには、もちろん相手が納得できるきちんとした文面でなくてはいけません。
必要が生じた時には、そうした文面を用意することが可能な知識や環境を手に入れておく、そうしたことも必要です。

特に注意するべきこととして、多くの場合、「単行本の出版契約」であるはずなのに、例えば自身の、その他のウェブサイトにアップすることを始め、「電子出版の契約」や、「紙の単行本」の契約以外の「二次使用」の契約も含まれている場合があります。

もちろん、「二次使用」の権利/利益も出版社に委託して、「描き手である自分自身にも利益になる」と判断でき、そこから利益配分を受け取りたい、ということでしたら、サインをすれば良いです。

それらをきちんと理解した上でのサインなら良いですが、逆に、そうした契約を理由に、自身のサイトやブログへの、作品画像のアップすら禁じられかねない、ということも実際に生じます。

望むのであれば、単行本以外の二次使用の権限に関する項目は、「単行本の出版契約」から外してもらえば良いことです。
これから先、この点に関する自覚は、今までにないくらい、大切な問題になる可能性があります。

迷う場合は、誰かに相談することです。そうした時に相談出来る相手、考える知恵、を、確保しておく必要があります。
そうしたことが必要になる時に、ひとりぼっちであってはなりません。

知り合いの漫画家さんは、漫画家キャリア初の「単行本契約書」に判を押すことになった時に、「二次使用」の件、その他、上に書いたようなことで気になる箇所を出版社に申し出て、文面を書き換えてもらった上で、契約書に判を押しました。
ごく簡単に言えば、「二次使用」に関する項目をはずす形に近い文言、つまり、単行本の出版契約に限る、本来そうあるべき文言にしたのです。
その際に、著作権や、著作物の二次使用の問題、その他本人が気になったことをクリアにするためどうしたかというと、著作権に関しての専門的な事柄を無料で相談出来る機関を探したそうです。
その機関に電話し、相談をし、疑問点をすべてつぶして、自分の著作の二次使用その他の権限を、自分の納得出来る確保の仕方が出来るように、契約をした、ということです。

具体的にその機関のご紹介もしようかと考えましたが、自分が直接に関わった機関ではなく、その成り立ちや公正さへの判断も出来ていなく、自分では責任を負えないので、具体的なご紹介はしないでおきます。

しかし、必要があれば、インターネットはじめ、調べれば、上記のような機関も簡単にわかりますし、自分に向いた有益な情報は手に入ります。

契約は、社会的法的に、自身を決定的に拘束します。
しっかり考え、納得のいく形を整えましょう。

契約書もまた、出版社の場合は、担当編集者が持ってくることが多いです。
その際にも、担当編集者と対等な関係を築けていないと、契約書からの無言のプレッシャーを感じることになります。
もちろん例外もありますが、何人かの新人漫画家さんとお話をすると、ものすごく編集部や担当編集者をおそれていて、まるで相手に、自身の生殺与奪の権限を握られてでもいるかのようなたたずまいでいることがあります。
「とてもそんなふうに相手にモノを言えない」
「そんなことを言ったらスゴく怒られる・・・」
といった感じです。

そうした関係の中で、契約書のような案件が持ち上がれば、何かもの申すことは、たいへんおそろしいことになるかもしれません。
やっかいなことに、相手は、また、ここでは、いち会社員です。
ときとして、「基本的に君に不利なことを強いるわけではないから、ざっと目を通して」などということを平気で口にします。
なにしろ、契約書に判を押すのは、相手の編集者個人ではなく、法人としての出版社あるいは決裁権のある代表者です。
こちらは、多くの場合、漫画家個人が判を押します。
ことの重さへの認識に、すでにここでギャップがあります。

それでも、大事な自分の権利を自分のコントロールの範囲に置いておくことへの意識は、著作する者にとっての義務でもあるはずです。

漫画家がエラぶるのもどうかと思うし、エラぶるべきでもエラぶる必要もありません。
契約書に判を押すような時に、思うことを口に出来るような、編集者との関係、そして出来れば、出版社との関係を構築しておくために、意識的であることが必要です。


   その4 著作権の知識を身につけましょう

そのようなわけで、こんにち、そしてこの先、著作者である漫画家が、著作に関する法的権利、すなわち著作権について知ることは、必須です。

出版権に、「電子出版」や「出版権以外の二次利用」は含まれない。

ということを、理解しておける程度には、著作権について知っておくべきです。


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