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一色登希彦 ブログ / 三重県の小さな町に在住 現在は飲食店に従事 漫画描いてました

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2012.3.12【東京離脱】こんなデモでは変わらない。

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3月11日。1年経った。
東京を離れてしまったので、頻繁に参加出来ることでもないので、この日くらいはと考えて、日比谷公園発の原発反対のデモと「国会包囲ヒューマンチェーン」に参加しようと、トンボ帰りで東京に行ってきました。

私見で結論だけ先に書いておくと、現状、残念だけれどデモが何かを決定的に変えることはないだろう。
必要な相手に決定的な影響力を持っていないと思う。

↓(自分が見た中で、一番ステキだったプラカード)

iphone_20120313164853.jpg


iphone_20120313171552.jpg

政治的な実行力や訴求力があることがデモの定義だとしたら、自分が参加したものは、デモとは呼べないと思う。

あれでは、猟犬に誘導された、家畜のお散歩だ。

街頭行進は毎度のことなのかもしれない。
果てに企図された、「国会を人間の鎖で包囲」のアクションは、いくつか写真があるのだけれど、国会側の歩道は警察に完全に封鎖されていた(これは法的にはなんの拘束力も無いのだけれど)。

↓(何が「ご遠慮下さい」だ。)

iphone_20120313172752.jpg

参加者が誘導されたのは、車道を挟んで反対側の歩道。
しかもその歩道に、さらにコーンが立てられ、「ヒューマンチェーン参加者はこの外側(つまり国会議事堂からさらに遠い側)を歩いてください」と誘導される。
参加者はそれに従っている。

元々、このイベントは、このような歩行制限が行われることを想定して、そこを争うことは企図せず、車道の外側でも良いから参加者で囲もうとしていたのだろうか?
それならば、それはそれで良い。
小競り合いも、不愉快な衝突も無くイベントが遂行されることが大切だ。

けれど、僕はたまたま(というか見てみたくて)議事堂正面玄関真ん前、主催者と覚しき方々が居る場所に居てみたけれど、先陣を担う彼らは警官たちと小競り合いをしていたし、主催者?同士が意見のぶつけ合いをして罵る場面も見た。

「車道の向こう側の歩道に行かせろ」
「いや行かせない」

・・・声を上げているこの人たちは、阿呆なのだろうか?

行けば良いじゃないか。

僕がそれをどこで見ていたかというと、コーンをまたいで歩道の車道側(つまり警官側)からだ。
そうした小競り合いを、さらに外側の車道側から「報道」の腕章を付けた人々がカメラで撮影する。腕章を付けた人間には何か、コーンの向こう側を歩いて良い許可証のようなものがあるとでも?

iphone_20120313164649.jpg

僕がなぜコーンの向こう側に居たかというと、ただ、少し離れた場所からコーンを跨いで乗り越えたからだ。
警官がひとり、僕の所に来て「ヒューマンチェーンにご参加ですか?」と問うた。
僕はニコニコして「いいえ違います、散歩でたまたま…」
それだけ。

もしも、声の大きな先陣が小競り合いで口にしていたように、本当に道路向こうに踏み越えることを望んでいたのなら、ガタガタ言わずに銘々でただコーンを踏み越えれば良かっただけだ。

柵の中に飼いならされた家畜は、最後は扉の鍵がかけられていない状態でも、扉の向こうに行こうとはしなくなる。

コーンを置かれただけで、封鎖する側からの無言のメッセージを素直に受け取り、そこをただ踏み越えれば縛りは無効になるという想像力をロックさせてしまうのだとしたら、もうまったく見事な家畜だ。

ただ僕の誤解があるかもしれないから念の為もう一度、記しておこう。
あのように国会側の歩道は封鎖されていることを承知で「人間の鎖」を行うことが目標だったのなら、それは構わない。
だったらデモ主催者の先陣も、見苦しく柵の手前から警察を口汚く罵るのも、主催者?同士で平気でもめるのを見せるのも止めて、参加者にも「このコーンの外側で鎖をつなぎまーす」とスムースな進行をすればいいのだ。
コーンを踏み越える気が無いくせに、口汚く罵らない方が良い。
みっともない。

でも国会側の歩道が封鎖されていたのは、不本意だったんじゃないの?
だから罵り始め、小競り合いが為されていたんじゃないの?
ならばただ、銘々が無言でコーンを乗り越えたら良かったんじゃないの?

それをしない。
しようとする想像力や俯瞰の視点やユーモアがない?
見事な家畜根性だ。
封鎖突破の可能性がハナから無い家畜根性に煽動されたデモなどデモではない。
粛々と争いを避ける美しさもなければ、相手の虚を突く破壊力もない。
主催者、先陣で声を上げていた人々にはそう思う。

それとは別に、封鎖を乗り越えられようと乗り越えられまいと、ただ人間の鎖とキャンドルサービスに参加するために参じた多くの参加者に関しては、「なぜコーンをただ踏み越えなかったの?」という筋合いのことではない。
ただ言いたい。
「このデモでは何も変わらない」。

3月11日という日に国家議事堂を囲む。
このようなお題目があるというのに、集まった人数が少なすぎる。

先導者の家畜根性は、押さえつける側を毎度訓練させることになり、自信を与えるばかりだ。
その意味では、やればやるほど力の差が強固になる。
見事に共依存だ。

向こうは仕事だ。
どんどんスキルが上がる。

デモをするこちら側はどうだろう?
仕事ではないから、参加者は、「興味がある」「意味がある」「利がある」「実効性がある」と感じなければ、ほどなく来なくなる。
デモを見聞きして常に疑問に思うことがある。
デモに参加する人も催す人も、コスト計算をしたことがあるのだろうか?
過日のデモが、参加者1万人だったとしよう。
一人一人が、最低数百円から、ことによったら万単位の出費をしてデモに参じる。
丸一日の時間が費やされる。
1万人が、丸一日の時間を供出し、交通費自己負担で集まってくれる。
バランスシートを管理する経営者なら、これがどれほど多大な「得難い資源」か想像出来る。
その人的資源を集約して何らかの目標達成をしようとして「デモ」になるのだけれど、成果はあまりにも貧弱なままだ。
生産性も低ければ、効率を語るレベルでもない。
「気持ち」で集められ、「気持ち」で総括される。
実際にどれだけの成果があがったのか検証される機会は見当たらない。
それは、デモを経営する人間(主催者)のレベルの問題なのだけれど、前述のように、引かれた境界線の手前から口汚く罵る、あるいは先導者(主催者?)らしき立場の者同士が罵り合っている。
常識的に考えて、客や出資者を前にそんな醜態をさらすようなレベルの経営者に、何かの成果を生み出すことは期待出来ない。
とりわけ、先陣を切っているはずの人間同士の言い争いが、楽屋裏のレベルで解決出来ていなかったことに僕はガッカリしたのだと思う。
取り締まる警察組織がもしも現場で内紛していたら、笑うでしょ?
それはつけ込むチャンスだとさえ思うでしょ?
デモを仕切る側がそういう種類の致命的な醜態を平気で晒してしまっているということに気付いていない様子だ。

「原発に反対したい」
「原発が無くなって欲しい」
という気持ちの無駄遣いに思える。

数百円~数万円×1万人×丸一日・・・
頭が良い人がその資源を使えば、他のことがいくらでも出来るのではないだろうか。
(そういうことは取り締まる側が上手にやっているのか・・・)

権威をまとうことで自信を持っている様子の人間がやってきて、チョークで線を引いただけで、その囲いから脚を踏み出すことを躊躇ってしまうような家畜根性。
エンガチョかよ。
その家畜根性の心のクセを、少なくとも先陣を切る人間が自ら解除して、「この貴重な人的資源でどのように戦うか」という兵站の観念(ある意味戦争なのだから)、経営観念が伴わない限り、日本で「デモ」と呼ばれるものが実効的な力を持つことはないと思う。

例えばJリーグのサポーターの結束力や組織力や運営力のようなものの方が、対コスト、効率、帰って来る結果、を考えても強い。
(でもやっぱり組織同士の内紛とか、あるのかしら・・・?)

ベルリンの壁崩壊を引き起こしたヨーロッパピクニックの圧倒的な数的迫力には程遠い。
3月11日にこれなのだから、他に、いつ、何をやっても、今のままでは同じことだろう。

デモでは変わらない。
少なくとも今のままでは。

かつて、そんな風に思い知らされて、「あ、デモをやってると損だわこの社会、たはは・・・」と悟った世代がいる。
「原発のある社会」は、その世代がその悟りと共に「まあそれでも楽しい社会を作りましょう」と推し進めてより強固に出来上がったものだと自分は考える。

そんな世代を含めて、
「デモなんて無力で損するだけだからやめときな」
「何かを主張するのもやめときな」
と言われて収めて良いことではないのだ。

もちろん怒りがおさまっているわけではない。
自分も、あなたも、そうでしょ?

何とかせねばとは思っている、わかっている。

どうしたものだろうか。

| 【東京離脱】2011年7月とそれ以降 | 12:03 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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