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一色登希彦 ブログ / 三重県の小さな町に在住 現在は飲食店に従事 漫画描いてました

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漫画家の「体の使い方」/おすすめ文献

「漫画家になりたい」というのに、自分の身体への意識が低いなあみんな、と思うことが多くて、それをどんな風に言えば良いかと考えることが多いです。

また別のジャンルの専門書なのですけど、持論を交えてご紹介。



皆さん言っておきますけど、ここまでに紹介した本でも同じだが、買ってわかった気になっちゃうくらいなら、買わないほうが良いですよ。
一般論として書かれている内容を、切実に自分に置き換えて、血肉にして下さいね、ちゃんと。


さて。

「身体を鍛えるのが仕事のひとつだなんて、スポーツ選手とかでしょそういうの?」とでも思っているのかと言いたくなるくらいに、何だか自分の身体のことに意識が行っていない人が多いです。

漫画家が、自分の(他人のでもいいけど)身体に意識的であるべき理由は、

「仕事での健康維持の為」と
「自己の身体意識と描かれる作品は密接に関係がある為」です。

プロの漫画家さんがお読みかも知れません。
「何当たり前のこと言ってんすか?」と思われますか?
当たり前ですよね確かに。

でも、身近にいらっしゃることもあるかと思いますが、漫画家志望者さんをご覧になると、「身体意識低いなあ」と思われませんか?

「運動神経」の優劣じゃないですよ。「運動神経」は僕もからっきしです。

ツイッター読んでたら、作家さんの言葉として、
「ネームをやる時はネームの呼吸をしている」という意味の言葉がありました。

呼吸が上手ではないというか、浅い人がいて、そういう人のネームは、「浅い」です。
漫画の1ページあるいは見開きが、描く人読む人の「呼吸」にシンクロしているのだ、という感覚にもなかなか気付けないと思います。

そうしたことが、当たり前に肚に落ちない人は、ちょっと論にお付き合い下さい。
少しお金あったら、ご紹介した本なりお読みになり、「身体を意識して、コントロールする技術」があることを認識して、もう少しだけ「身体」に関心を持つと良いですよ。

この本は、歌手の為に、歌手専門のトレーナーのような職の方によって書かれています(だと思います)。
「ボディ・マッピング」という原語が使われていますが、日本語で言えば、「身体意識」で大きくは間違いでは無いと思います。

「歌手」を「漫画家」と置き換えて読むことが出来るなら、有意義です。

図入りの解説が多いです。
「背骨が実際に何処にあって、どの位置でどんな大きさをしているか」といったことや、
「内蔵の位置は?」
「横隔膜の位置は?どんな風に動いて、どんな風に呼吸がされるかわかりますか?」と言ったことが解説されています。

そうした中で、
「集中のしかた」や
「無駄の無い筋肉の使い方」が解説されます。

歌手に向けて書かれた本ですから、「声の出し方」の詳細も多く、「声帯の使い方」が多く載っていたりします。
これも、「右(左)手首」の使い方、に置き換えて読めるなら、この本は興味深く、有効な本だと思います。

「ノド(声帯)を痛めない歌い方」は、そのまま「手首を痛めない画の描き方」に援用できます。

線は、腰で描く。
手首や腕だけで描いていては、身体を痛めます。
腱鞘炎、肩凝り、腰痛。
これらは、すべてとは言い切れませんが、多分に、コントロール次第で防ぐことが出来ます。
お金に余裕があれば、マッサージや整体やリラクゼーションに頼れば良いけど、自分の身体管理をアウトソーシングに(=他者に)委ねることになるし、やはりコストが嵩むことになります。

身体意識を高く保っておくと、健康維持の能力も上がります。
どこまでは身体に無理をさせて、どういう風にメンテナンスすると良いか、という智慧が付きます。

少なくとも量的には「週刊連載」レベルの作業をしていても、自分は、身体は大丈夫でした。
肩凝り腰痛腱鞘炎といった困難は、自分で解消出来ていました。
逆に、皮肉じゃなく、能力の高い人は無理ができちゃって、大変だなあ、という様も、見ました。
「もうちょっとだけ気を配れば楽なのに・・・」
まあプロで各々の方法論でやってらっしゃる方には助言などおこがましいですし、失礼ですし、しようもないですが。
でも、漫画家志望の方なら、身体意識が高く、健康管理を継続的に出来るかどうかは、大きな利点になりますよ。

これが、「仕事での健康維持の為」の話です。

そしてもうひとつは、「自己の身体意識と描かれる作品は密接に関係がある為」ということです。

世界観や設定はわかったから(もちろん必要よ)、人間を描きなさい、ということが基本のはずなのに、身体意識が低いと、それが怠られます。

主人公ですら、お人形になっていて、ふわふわして、まだ「人間」になっていないのですよ。
デッサンを極めれば良い、ということでもありません。
ネームの中の、ラフな「まるちょん」が活き活きしていることからも、それはわかります。

自分自身が喜怒哀楽の感情を持って日々を過ごし、それが紙の上の「人間」に焼き付けられて、感情を吹き込むことが出来て、物語の中で生きて、それが一定量の読み手に淀みなく流れてゆく。

その循環が成立していないと、漫画家の身体は壊れます。時には、ココロが壊れる、という形になって、身体が壊れます。
不健全なことを含めてエネルギーにあふれる「世界」を描写して提示するのだから、そのエネルギーを通すフィルターである「身体」は健康でなければならない。
その用を為す可能性がある様々な薬物の方は法的に禁じられている以上、健康でいるのが懸命でしょう。

どんな漫画も、作者の身体感覚で描かれています。
そうでなければ、「その人でなければ描けない漫画」になるわけがありません。

身体を、ある意味「機械」のように考えて、正しく仕組みと部品を把握し、正しく操作する。
そういうことの手助けになる本です。

今回は、「モノとしてのカラダ」の本でしたが、
以前にご紹介しているこちらは、



「モノ(仕組み)としてのココロ」からひもといた、けれど最終的にはやはり「カラダの上手な使い方」のスポーツ理論書です。

今までにご紹介したおすすめの本一覧は、こちらからどうぞ。
「おすすめ文献 ひとつにまとめていきますね」

でも、本を買って、読んで、わかった気になってるだけじゃダメだよ!

| 長期シリーズ/「漫画家のなり方」 | 20:03 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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