一色登希彦/ブログ 

一色登希彦 ブログ / 三重県の小さな町に在住 現在は飲食店に従事 漫画描いてました

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

ウェブコミックの「イマココ」/「漫画onWeb」収支状況の報告と考察

漫画onWebロゴ小
(↑リンク)
がオープンして、ほぼ同時に自分も作品もアップさせていただいて、1ヶ月が経ちました。

「どれくらい読まれて、どれくらい売れているのだ?」という報告と、それを踏まえて、展望や問題を考察をするには良いタイミングだと思います。

大きく2点。
矛盾することを言うようですが、

「(現状では)佐藤秀峰さん以外が食っていくのは難しいはず」ということと、

「(でも)これイケます」という2点を、以下で詳述します。

売り上げ

売り上げの数字もご紹介します。


まず、
「(現状では)佐藤秀峰さん以外が食っていくのは難しいはず」ということを説明します。

これが、「漫画onWeb」で出展者に与えられる、「管理ページ」の、「売り上げ管理」の画面です。キャプチャしました(他の著者さんのところの詳細だけ隠させていただきました)。

あ、ご購入いただいた皆さま、感想下さった方、本当にありがとうございました。

売り上げ

売り上げ金額は右下にあります。
先ほどの時点で(つまりこの1ヶ月でおおむね)「12809円」となっています。

(※実際には、決済は「当月」いっぱいの売り上げです。「ひと月でいくらくらいか」を考えたかったので、この数字は4月2日から5月1日まで、をまとめたものですが、「4月分」とお考えください)

この売り上げ12809円から、「決済手数料」(条件状況により5~20%変動とのことなので640円~2562円)と「振込手数料」(210円)が差し引かれます。
差し引いた額、10247円~12169円が、「漫画onWeb」から、出展者である一色登希彦に振り込まれます。
これが、「漫画onWeb」に出展した、自分のこの1ヶ月の「収入」になりますね。
「収入」は10247円~12169円です。

一方、「漫画onWeb」に出展するための「支出」もあります。
「固定のシステム利用料」(5250円)と、「売り上げ従量3%のシステム利用料」(今回はおおむね384円)です。
出展者が登録したクレジットカードからの引き落としになります。
「支出」は5634円です。

利益とは、収入-支出です。つまり、収入10247円~12169円から支出5634円を引いた、
4613円(から6535円)くらい、が、一色登希彦の「漫画onWeb」の、4月の「もうけ」です。

ひと月に、4613円(から6535円)では、生活してゆくことは不可能です。
(※今アップしている作品は、別の著者さんもいますので、さらに分配して行きますし)

ひとつめの話、「佐藤秀峰さん以外が食っていくのは難しい」というのは、これらのことを根拠にしています。
(現状では、佐藤さんを抜きに考えれば、自分の作品が1番動きが良いはず、という前提で書いています。他の方の状況は知り得ないので。ただ、自分がこうなのだから、「食べていける」という状況には佐藤さん以外はなっていないだろうと思います。大きくは間違ってないと思っています。)


ここからは、「(でも)これイケます」という話になります。

自分が現在アップしている作品数は、単行本にしておおむね2冊分とちょっとです。
現在アップしている作品が、自分の作品のなかで抜きん出て人気を集めるものだ、ということではないと思います。
そして、まだアップしていないけれど、今まで自分が執筆した作品は、単行本で数えるとざっと40冊あります。
2冊対40冊の比率ですから、単純に、まだアップしていない作品数が現状の20倍あるとしましょう。

ですので仮に、自分の作品全てをアップした際の「可能性としての売り上げ」を2冊分の20倍、12809円×20=256180円としてみます。
先ほどの面倒な計算は省きますが、その場合に決済手数料を引き、システム利用料(この場合は「PRO」コースですので金額が増えます)等の支出を差し引いた最終的な「もうけ」(利益)は、

170799円

になる皮算用ができます。
これなら、生活だけは出来るかもしれません。
単行本40冊がある、「一色登希彦」という作家において、この皮算用が「可能性として」成立します。

もちろん、上の皮算用は、「このオープン1ヶ月」での売り上げを元に計算しています。
このまま、黙ってて、来月も再来月も、同じだけの売り上げがあがるわけではありません。
オープン時、主宰者さんは読者さんの登録数は「6000人くらい」とおっしゃっていました。読者さんの数は限られていますし、そのままであれば、読みたい読者さん全員が購入を済ませてしまえば、上の皮算用「17万円(!)」は、もちろん今後毎月、尻すぼみになると考えるべきでしょう。

しかし逆に、尻すぼみになる可能性とは反対に、「(登録)読者さんが増えてゆく」という可能性があります。
現在の「6千人」が、10倍の「6万人」になってゆくという可能性は、馬鹿げた妄想とまでは言えないと思います。
そうなれば「17万円」の10倍の・・・という可能性も、アタマおかしい、という程の皮算用でもないでしょう。

景気が良さげな話ばかりではないことを添えておくと、上に示した数字とは別に、自作品の「デジタルデータ化」の費用が必要です。
単行本40冊を、まるっきりの紙原稿から、「漫画onWeb」にアップできるデジタルデータにするために、人件費のみとして考えても、かなり効率よく作業して、3百数十万円~というコストになります。
(このコストは、「1ページあたり400円」という数字から導き出しています。データを取ったもので、根拠はあります)
「もっと抑えられる」というご意見もあるかもしれませんが、それでも全てを5万10万では出来ないのは間違いのないところでしょう。
このコストを、どれくらいの方法で日々の作業の中に折り込んでいくか?
そして、デジタルデータ化にかかったコストを、「漫画onWeb」の「もうけ」でどれくらいの時間をかけて償却しうるか、という課題は存在します。
予想した赤字が発生し、それを利益で取り戻していく、という形は、世の商売の常識としては普通のことではありますから、これをもってして「話にならん」ということではありません。

以上が、「(でも)これイケます」という話です。


さらに、ここからは、推測ですが「大きく間違ってはいないだろう」という話を書きます。

漫画家さんが「もし自分が出展したらどうだろう?」とお考えになったり、興味をお持ちの方が「あの作家が出展したらどうなるだろう?」とお考えになると思います。
そういう時に、暴論に聞こえるかも知れませんが、割と簡単に近似値は出せます。
インターネットの検索で出てくる数字は、かなりシビアに正直です。
「一色登希彦」の検索結果の数や、ツイッターのフォロワーの数と、
「佐藤秀峰」の検索結果の数や、ツイッターのフォロワーの数の対比は、大ざっぱに言って、大きく違いません。

たとえば両者はね、ひとけた違うんですよ。それぞれ。

で、「一色登希彦」の単行本の発行部数や売れ方と、
「佐藤秀峰」の単行本の発行部数や売れ方も、それらの「比」と大きく違ってはいません。

得られる「比」は、ものすごく大ざっぱです。
「ひとけた上か、下か」
「数倍上か、下か」くらいです。
でもそれで充分です。

その「比」はそのまま、「漫画onWeb」での、作品の売れ方にも反映できると思います。

それを参考に「連立方程式」を考えれば、沢山のことが分かるはずです。

先に書いたように、自分がこの1ヶ月で「全著作」をアップしていたら、10数万円の売り上げになっただろうという「たられば」はそれほど間違いではないはずです。
現在「全著作」をアップしている佐藤秀峰さんとは、「著作の数(ページ数)」は自分と近いですから、佐藤さんの作品が「漫画onWeb」でどれくらい読まれているかも想像が出来ます。

「漫画onWeb」における佐藤秀峰さんの読まれ方、ということでもうひとつ。
この数日、注目していることがあります。
「漫画onWeb」には、出展作品の検索で「人気ランキング」が表示できるのですが、この数日間で、トップ10に入っていた「一色登希彦」なけなしの数作が蹴落とされてしまいました(ぬが~)。
代わりに何が入ってきたかと言うと、
いまさら、「新ブラックジャックによろしく」の、2集3集~なのですよ(1集は無料で読めるので入っていませんが、当然多く読まれていると思います)。
自分の作品の講読データはわかりますから、それと比べて推論して、「新ブラよろ」の最初の頃の巻が、それなりの読まれ方をしている様子です。
加えて言うと、旧「ブラックジャックによろしく」も、改めて読まれ始めています。

つまり、Yahooのニュースにもなったこの数日の「佐藤秀峰、カバーイラストを拒否」騒ぎも手伝って、「漫画onWeb」へのアクセスも増えたその結果、新しく「漫画onWeb」で初めて「新ブラックジャックによろしく」を読み始めた方が相当数いらっしゃる、ということです。
でなければ、「新ブラックジャックによろしく」の、2集3集~が、今ごろこんな風にはランクの上位に上がってはきません。

何が言いたいかと言いますと、
「漫画onWeb」の読者さんはそうしたこともあってしばらくは増え続けてゆく、ということ。
そして、佐藤秀峰さんに関しては、「オンラインコミックの売り上げだけで生活する」という線は、達成可能になったのでは無いか、ということです。
つまり、「佐藤秀峰さんクラスでかつ数十冊の著作がある方」は、「ウェブコミックだけで印税(印税じゃないけど)生活」が可能であることが証明されつつあるのではないか、ということです。
これ、あっさりと書くしかないけど、スゴいことが成立しつつあるのではないですかね?

暴論ですかね?でもむしろ反論が欲しい所です(佐藤さんご本人からでも良いですし)。

しかし併せて、日本で、「漫画onWeb」以外で、このような利益の上げ方が可能になっている「有料オンラインコミック」は存在するのでしょうか?自分は知らないし、この瞬間、存在しないと思っています。

ちなみにこの数年、大手出版社が配信した「一色登希彦」のウェブコミックの「印税」をいただいていますが(もう止めていただきましたが)、数ヶ月~数年のトータルで「何十円」「何百円」とかでした。それらを「漫画onWeb」の収入が1ヶ月ですでに上回っているのは、上にお見せしたデータでご覧いただける通りです。
ですので様々な方が僕の「漫画onWeb」月間利益4613円(から6535円)を「少なっ!」とお思いになるかも知れませんし実際多くはありませんが、大手出版社さんはじめ、既存の「有料ウェブコミック」に携わった方に関しては、「少なっ!」とお思いになることは出来ません。

まあでも、「佐藤さんクラス」がくぐり抜けようとしていても、「オレ」じゃまだ食えない、というのは、上記ご報告した通りです。
けれど「なんだか食えるのかも知れませんよ」という話です。

全著作をアップすれば、自分にもそれに近い状況が生まれそうです。
また、今までアップしているものは、「手持ちの旧作」です。
これまた佐藤さんがそろそろ越えようとしている線ですが、「ウェブ(あるいはウェブオンリー)での新作アップ/連載」となれば、どうなるか?という検証はこれからです。

---------------------------
追記/

おわかりのように、上記は、「手持ちの数十冊の著作(つまり旧作)」がある著者ならば相当の収入が可能だろう、という話だけをしています。

では、「漫画onWeb」での新作の執筆/発表/そしてその制作費の回収は可能か?という検証は出来ていません。
まだ、データがありません。

現状、職業漫画家は、多くの場合雑誌に新作を掲載し、その掲載対価の原稿料が制作費に充てられる、という仕組みで成立しています。その場合の原稿料は新人でだいたい1ページ1万円くらいから、そしてキャリアや評価により、2万円、3万円、という額になっていきます(もちろんもっと細かく段階的に上がります)。
有り体に言って、1ページあたりの原稿料は少なくとも2万円くらいなければ、余裕を持って作品を制作することは出来ません。

連載となれば長期戦です。ページ1万円などでは絶対に赤字です。

20ページの作品で、40万円の「原稿料=制作費」を必要とする。
それを「漫画onWeb」で実現するためには、例えば1作を「40ポイント(40円)」で閲覧販売したならば、1万人の読者さんに購入していただく必要があります。
上記の報告でご覧いただける「閲覧者数」から考えれば、遥か遠い数字にも見えます。
ただ、アタマのイカレた、手の届かん数字とも思えません。

「新作のアップを続ける(連載をする)」ことで、やっていけるのか?
このテーマは、継続しての検証がまだ必要です。

/追記終わり
---------------------------


いすれにしてもここで書いたのは主に、「作家個人の職業的収入としての有料ウェブコミックは成立するのか?」というテーマです。
一方、趣味としての漫画執筆と発表に関して、インターネット上では「漫画onWeb」にまさる素晴らしいものは無いと思います。

だって、描いたものが、読みたい人に、「お金の受け渡し」を介して、ちゃんと成立するのですよ。すでに出展されている作家さんは、それを実感されて、とても面白がってらっしゃるのがわかります。
この記述に皮肉はありません。ホントに「ブラボー!」なことです。
佐藤秀峰さんが、「漫画onWeb」を「ちょっとお金のある小学生なら参加できるコスト」にしようとしたのは、まったく正しいと思います。

僕は、自分の立場において、ウェブコミックで食っていけるのか?という課題を意識しながら、どんなことになっていくか分かりませんが、誰かに何かの「みちしるべ」になるかもなと思い、こうして駄文を連ねる次第です。

またご報告をしたいと思います。
ではまた。

| ウェブコミックもろもろ | 00:43 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

TRACKBACK URL

http://toki55.blog10.fc2.com/tb.php/208-e2191250

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。