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一色登希彦 ブログ / 三重県の小さな町に在住 現在は飲食店に従事 漫画描いてました

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東京都条例改正案「非実在青少年」規制問題

「妄想」は、人に備わっている自由です。当たり前すぎて文にするのも馬鹿馬鹿しいけれど。

「非実在青少年」の性表現を規制する

よく、この言い回し(設定?世界観?)を考えたものだなあ、と感心している場合でもなさそうですね。

『「他者の妄想」に現実権力で干渉してみたいという妄想』ごときにもう・・・

冗談でも、アニメの設定のハナシでもないから始末悪し。

東京都条例の改正がなされようとしています。


わりとフェアな概要は、下記のいくつかを読んでいただければだいたい分かると思います。

「非実在青少年」規制問題・対策まとめ


東京都青少年健全育成条例改正問題のまとめサイト


漫画・アニメの「非実在青少年」も対象に 東京都の青少年育成条例改正案


こんなことに煩わされたくないのになあ・・・と言っているとしばしば本当にとんでもないことが世に出てしまいます。ので、書いて、可能な表明をしておく必要がありましょう。

これは、
『「他者の妄想」に現実権力で干渉できるという妄想』を具現しようとしている人がいる

ということです。


自分に関して言えば、漫画家の末席にいながらも、むしろ今回の条例を改正したい人の考えに近い偏見に満ち満ちていると思っています。

「パクリ同人誌」はクソ以下だと思っていますし、「しょーもないエロ漫画」が無自覚にしょーもないのは漫画のためにも世のためにもよろしくないと思っているし、ゲームばかりやってるからコミュニケーション不全のダメ人間が増えるのだと確信しているフシがあります。

ある種の漫画やアニメやらの創作物への「個人的な感じ方」だけならば、今回の条例改正を推し進めようとしている人々と、むしろ僕は近い考えだと思います。おそらく。

だけど、そんな感性は、感性として持っていればそれでよろしい。「趣味じゃないな」で良いわけです。

「こんなしょーもない漫画、自分はキライだ」でよろしいではないですか。

創作物なんて、他人の妄想が表現されたものに過ぎないのだから。

そこからさらに、権力を手に入れて、立法して、規制してやろうなんて、当たり前ですが自分は考えもしませんでした。俺も、自分より売れてる奴をすべて「俺よりおもしろ過ぎる物語は俺のココロによろしくないから規制だ」とか実現したら、自分の売り上げ伸びるかしらん?

「これは自分はキライだ」に過ぎないモノが、よくここまで簡単に「これは世の悪だ」に転換できるものだと驚きます。

条例改正をしようとしている方は、おそらく目の前に参考資料として沢山並べられた「(しょーもない)表現物」に「権力」を感じて不快をおぼえ、「ならば権力で対抗せねばなるまい」とお感じになった可能性が想像できます。これがひとつめ。

ふたつめの可能性は、「(しょーもない)表現物」に不快をおぼえ、「ならばこちらはこれらを"不快だ"と表現する権限がある。その表現をしてやる」との動機で立法という手段を選択した、という可能性です。

前者は、「他者の"ペン"を"剣"だと勘違いし、自らも勇敢に"剣"を手に取った」パターン。
後者は、「他者の"ペン"に不快と不満を覚え、自らも"ペン"を執ろうとしたつもりが"剣"を手に取っている」パターン。

いずれも、
「オッさんオッさん(オバさんオバさん)、手に取ったものちゃいますよそれ(笑)」

という、ネタにもならんレベルの勘違い小バナシです。手に取ったものが、ホウキやオタマだったらね。

振りかざしているものが違うのですから、戦えてないし、相手が違うし、論理矛盾です。これは、「相手と同じものを振りかざしている」つもりの、「戦っている」つもりの、オッさんやオバさんたちのただの「妄想」です。

笑って許してあげたい所なのですが、この場合、妄想暴走中の彼らの手にしているモノが"剣"だから手に負えません。


もちろん創作物も妄想です。「現実」に対して、「空想」を振りかざしているだけなのだから。

創作者(てエラそうだね)たる僕らは自身が「妄想」を扱っていることを知っています(知っとけよ!)。

でも条例改正を考えている方々は、ご自身のやっていることが「妄想」ベースであることを気付いていません。

「自身の妄想への無自覚」と「権力」が結びつくと、かような滑稽でおそろしいことになるわけです。しばしば。

「妄想」が「主語」と「述語」を取り込むと「物語」になりますが、現実を見る目や物語を読む心を鍛えていないと、現実と物語がごっちゃになります。


「青少年を守るのだ」という物語に取りつかれている方々が、「非実在青少年」なんて「仮説」てか「世界観」を作り上げてですな、「非実在青少年が迫害を受けているから現実の青少年が危ない!!」なんてストーリーを語って、そのハナシが「通ろうとしている」わけですよ。「このハナシ、いいじゃん」て編集者のチェックを通って、雑誌に掲載されようとしているわけですよ。

「非実在青少年」なんて、「設定」じゃん。ハナシを作り上げるための。
「ミノフスキー粒子」や「波動エンジン」や「汎用人型決戦兵器」と変わんないじゃん。

「非実在青少年が迫害を受けているから現実の青少年が危ない!!」て、ありがちな「セカイ系」の設定じゃないすか。阿呆ですか?ボツだそんな世界観モノ。ホントにこんなんで良いなら、俺も描きたい。

現実で剣を振っていることに無自覚でその基本は自家製の「設定」をフラフラしているだけの人たちが頼っている程度のテケトーな「物語」に、おはなし作りを生業としている人たちの「物語」が対抗できていない。そのことを思うと、そのことにハラワタ煮えくり返りそうになります。

「大きなニュース」になっていないことが確かに問題なのかもしれないけれど、例えばこの「問題」に関するハッシュタグが入り込む余地の無いほどに白熱している。匿名の掲示板などではもっと騒ぎになっているだろう。そこにある「分かる人同士しか分かりあおうとしない」暗黙が、大きなニュースにならない仕組みそのものなのでは無かろうか?「密室でウシシシと表現狩り始めようとしてるオッさんオバさん」と「こちら」はどう違えるかという思考があって良いのでは無かろうか?なにしろ向こうは同じくらいキモくても権力と直に繋がっているようですのよ。

僕たちのももちろん「妄想」ですし、あなたたちのそれもさらに括弧の付いた「妄想」ですよ、って、どうやって言語化してやったらいいのやら。


困ったことに、「現実に」本当に都条例の改正の可能性が高く、しかも間近に迫っています。

全ての描き手読み手関係者、無関心も含めて加担になるゆえ。

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